森林入門

分類 自然 
タイトル 森林入門 
サブタイトル ビジネスマンのためのエコロジー基礎講座 
著者 豊島 襄著 
ページ数 224 
判型 B6判・並製 
定価 1,760円(本体1,600円) 
内容 「緑は、地球の命綱」を実感するための20講
21世紀のビジネス生活、社会生活において、自然生態系(エコ・システム)、なかでもその中心の緑=森林生態系への理解は欠かせない。「森林とは何か」「どのような働きをもつか」など、自然環境と経済・社会について、さらには、その自然環境と共生するための方法を平易に講義! 
目次 はじめに―緑の「ありがたさ」を実感する
 いま、なぜ「自然」、なかでも「緑―森林」か?/すべては、自然や森林の「ありがたさ」を実感するところから

 「緑は、地球の命綱」を実感するための20講

●緑のしくみ
 1. 私たちにとって森林とはなにか?
   驚くほど多様な森林の働き/わかりやすく五つにくくり直すと
 2. 自然生態系は、植物―生産者、動物―消費者、微生物―分解者のサイクルで回っている
   植物の光合成が、すべてを支えている/食う、食われるの連鎖/生態系が健全でなければ、人間も生きていけない
 3.  森林は、打ち出の小槌、永久機関
   「自己施肥系」としての森林/植生の遷移も、自己施肥の結果/森林は、うまく使えばいつまでもアウトプットしつづける
 4. 土は生きている
   すべては腐植土から/発達した森林土壌の構造
 5. 靴一足の下にもゴマンの生きもの
   森林土壌は、驚くべき命賑わう世界/豊穣の星―地球の土壌は土壌生物がつくる
●環境の森
 6. 森が水をつくる? 国土を守る?
   脱ダム宣言は正しいか?/山島日本は、特に健全な森林が必要
 7. 森は水をきれいにする、栄養豊富にする
   森林から出てくる水が飲めるのはなぜ?/森が死ねば、川は姿を変え、海は病む
 8. 地球温暖化と森林
    森林は巨大な炭素貯蔵庫/フトンの着過ぎで蒸れはじめている地球/温暖化阻止の決め手は、健全な森林をふやすこと/閑話休題―牛のゲップで太平洋の島が水没する?
●憩いの森
 9. フィトンチッドは、他の森林生物に対しては秘密化学兵器、人間にとっては?
   フィトン=植物、チッド=殺す/毒と薬は紙一重
●学習の森
 10. 日本人の精神文化の背景にあるもの
   生産力に富み、彩り豊かな日本の自然/生物が豊かなのは、陸上だけではない/自然と融和的な日本の文化/自然のなかで子どもたちの「内なる自然」の回復を
 11. 自然を知れば知るほど、自然は彩り豊かに見えてくる
   虹は何 色 ?/名前を知らないと、「みんな、木」「みんな、虫」
●野生の森
 12. 「生物多様性」とは?
   地球上に何種類の生物がいるか、それは誰にもわからない/「種」とは、どのように生れる?/なぜ「生物多様性」は維持されなければならないか/生物多様性を守るとは?/生物多様性が高いほど、人間も豊かに、安心して暮らせる
 13. 放っておけば、自然は守られる?
   日本の豊かな自然をどう守る?/人手の入った日本の自然/自然保護にもいろいろな方法がある

 14. 生物多様性と遺伝子資源
   薬の70パーセント以上は植物から得たもの/熱帯林―自然こそコスタリカの国家戦略資源
●生産の森
 15. 半永久的に再生産できる唯一の資源
   イースター島の運命/現在の地球は、貯金の下ろし食い生活/ストックからフローへ、キーワードは「循環型社会」/バイオマスが拓く循環型社会の可能性/バイオマス活用の利点/バイオマス再資源化が、日本の山村を活性化する

 16. 持続可能な社会と森林の持続的管理
   持続可能性とは?/「持続可能な地球」の命運は、「持続的な森林管理」が握っている/日本の人工林はどうなっているか?―生みっ放しの人工林/日本は林業に向いているか?/里山二次林の再生―放置して遷移にまかせておけばいいのか?/伐れば、森は守れる、地球は蘇る―「持続可能な森林管理」のために
 17. 「伐りつづける」ためには、どうすればいいか?
   その1―用材林/その2―里山林
 18. 木材の不思議―木は鉄より強い
   木と草はどうちがう?/神の業? 最少の材料で最大の強さ
 19. 木の家のメリット
   健康で快適な癒しの空間を提供する「ケア・マテリアル(健康素材)」/意匠性の高い空間をつくり出す「ファイン・マテリアル(優美素材)」/環境への負荷の小さい「エコ・マテリアル(環境素材)」/風土や文化と深く関わり合い、特色ある地域社会づくりに貢献する「スロー・マテリアル(風土素材)」/わが国の森林から生産された木材を利用することにより、森林の整備・保全に資する「マイ・マテリアル(自己素材)」
 20. 火の魔術―木炭の摩訶不思議
   炭わずか一グラムの総表面積は200畳、活性炭ではなんと600畳/万能吸着性物質―湿気をとる、空気をきれいにする、水をきれいにする、土壌を改良する/工業原料から、アメニティ、安全まで/もっともっと炭を焼こう

まとめ ――緑は、地球の命綱 
PDFパンフレット  
備考 【著者紹介】
豊島 襄(とよしま・のぼる)
1944年 愛媛県生れ
1969年 京都大学大学院 文学研究科修士課程終了
30年におよぶビジネスマン生活(宣伝部・商品企画部部長など)を経て、コンサルティング会社顧問などをつとめ、マーケティング書・論文執筆や、マーケティングアドバイザーとして活躍。
現在は「森林インストラクター」 「森林活動ガイド」(以上二つは(財)全国森林レクリエーション協会認定)、「CONEリーダー」(自然体験活動推進協議会認定)の資格を取得し、環境教育、自然観察会などで活躍中。
主な著書にビジネス書として、『解釈主義的ブランド論』(単著)、『マーケティング・ダイアログ』(分筆)白桃書房、「カルチュラル・スタディーズとソニー・ウォークマンのブランド論」(『マーケティング・ジャーナル』)などがある。

blog : http://forestjo.exblog.jp/

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ISBN978-4-89694-876-9 

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