中世教皇庁の成立と展開

分類 歴史・民族・宗教 
タイトル 中世教皇庁の成立と展開 
サブタイトル  
著者 藤崎衛著 
ページ数 512頁 
判型 A5判・上製 
定価 10,584円(本体9,800円) 
内容 〈教皇庁〉の起源と実像に迫る!
ヴェールに包まれた中世の〈聖宮〉の実像に肉薄する画期的論考。

西方キリスト教社会の最高権力者=教皇の「宮廷」というべき教皇庁は、いつごろからその存在が確認でき、またその初期における組織の実態とはどのようなものであったのか?
「ヴァチカン以前」の教皇庁の各部局や役職の具体像を、数々の史料を駆使して、逐一明らかにしてゆく、刺激と発見にみちた労作。
詳細な教皇一覧表、貴重な史料の校訂版と全訳など、付録資料も充実。

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第19回(2013年度)地中海学会ヘレンド賞受賞!

藤崎氏の『中世教皇庁の成立と展開』(八坂書房、2013年)は、未校訂オリジナル史料を含む膨大なラテン語史料を検討し、高位聖職者の役人から俗人奉公人に至るまで、13世紀ローマ教皇庁の多様な人材の編制を明らかにしている。本書の学術的独創性は、西洋中世の普遍的権威とされてきた教皇権の歴史を「教皇の歴史」ではなく「教皇庁の歴史」として捉え直そうとした点、中世の教皇庁を一つの「社会」として捉え、その構造・機能を追究した点、教皇宮廷の移動に着目し、制度と空間を結びつける重要な視点を提示した点、にある。本書は、中世の教皇庁全体を俯瞰することに成功した力作であり、その学術的価値は高く評価される。よって、藤崎氏に地中海学会ヘレンド賞を授与する。(地中海学会/2014年6月)
 
目次 序章 中世における教皇庁の成立
 第1節 問題の所在
 第2節 教皇庁の成立 
 第3節 教皇庁の組織と構成員
     『教皇庁構成員便覧』について
 第4節 移動する教皇庁

第吃堯‥治に関する諸部局
第1章 教皇官房
 第1節 教皇官房長官
 第2節 官房付聖職者
 第3節 官房付公証官
 第4節 官房付書記官と官房付抄録官
 第5節 その他の官房付諸役人
 第6節 宝物庫管理官
 第7節 官房付商人
第2章 教皇文書局
 第1節 文書局をめぐる研究状況
 第2節 文書局と文書局長官、文書局長官代理
 第3節 公証官と書記官
 第4節 その他の文書局役人
 第5節 請願検討官と在教皇庁法廷代理人
第3章 教皇庁裁判所
 第1節 聴取官(聖庁一般聴取官)
 第2節 官房付聴取官
 第3節 ローマ教会付訴訟代理人/
     教皇庁金庫付訴訟代理人
 第4節 官房付弁護人
 第5節 司法マレスカルクス
 第6節 教皇領内刑事事件上訴判事
 第7節 教皇領内民事事件上訴判事
第4章 内赦院
 第1節 内赦院出現の前提
 第2節 枢機卿聴罪師(内赦院長官)と
     その他の聴罪師(下級聴罪師)
 第3節 内赦院の出現
 第4節 内赦院長官と下級聴罪師
 第5節 内赦院長官の職務
 第6節 下級聴罪師(教皇聴罪師)
 第7節 その他の役人
 第8節 経済的扶養と住居
第5章 慈善施設
 第1節 施与局
 第2節 救護院

第局堯‖Χ瓩伐叛役人
第6章 教皇カペッラヌス
 第1節 11・12世紀における
     教皇カペッラヌス
 第2節 13世紀における
     教皇カペッラヌス
 第3節 職務
 第4節 給養
 第5節 その他の教皇礼拝堂関係者
第7章 侍従・近習・教皇付騎士・
    使用人・運送官・守衛
 第1節 侍従・近習・教皇付騎士・
     使用人・運送官
 第2節 守衛
第8章 家政機関
    ─四つの宮中職
 第1節 厨房
 第2節 パン焼き所
 第3節 酒蔵
 第4節 厩舎

第敬堯ゞ宜陳4愀乎賃
第9章 教皇庁付属大学
 第1節 教皇庁付属大学の設立
 第2節 神学講師
 第3節 法学講師
 第4節 神学講師が教皇庁役人になる時期
 第5節 学位授与の問題
第10章 聖歌隊
 第1節 中世中期の聖歌隊に関する
     史料の証言
 第2節 13世紀における聖歌隊の構成、
     給養および名称
終章 役人と家人、ローマと脱ローマ
 第1節 役人と家人
     ─セルヴィティアを
      手掛かりとして
 第2節 ローマと脱ローマ
     ─教皇庁構成員の
      給養にもとづく考察
 第3節 ローマと脱ローマ
     ─教皇庁の移動がもたらした
      教会論上の意義

結論 
PDFパンフレット  
備考 中世キリスト教の中枢をなすローマ教皇庁。それを、教会の権威を支える理念や世俗権力との政治的関係などの高所からではなく、ローマで現実に機能する原則と実態から捉えること。どんな人が、どんな実務をしたのか。財布や印鑑を預かる役人から、パンや葡萄酒を管理する家人まで、ここで描かれる実像はいかにも手触り感にあふれる。手稿史料などを援用しての論証は、このうえなく説得的だ。
樺山紘一(東京大学名誉教授・印刷博物館館長)

【著者】
藤崎衛(ふじさき・まもる)
1975年生まれ。東京大学文学部助教。
著書に『ヴァチカン物語』(新潮社、塩野七生・石鍋真澄と共著)、訳書にバラクロウ『中世教皇史』など。

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ISBN978-4-89694-164-7 

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