ピカトリクス
[コンパクト版]

分類 歴史・民族・宗教 
タイトル ピカトリクス
[コンパクト版] 
サブタイトル 中世星辰魔術集成 
著者 大橋喜之[訳] 
ページ数 748頁 
判型 四六判・上製 
定価 5,940円(本体5,400円) 
内容 西欧中世の闇を映す伝説の魔道書──その全容を明らかにするラテン語版からの原典訳、待望の新版!
2026年春に急逝した訳者渾身の労作、グリモワールという、隠された知の宝庫の深みへと静かに錘鉛を垂らし、好評を博してきた不朽の金字塔が、今後も長く読みつがれることを願い、ハンディなサイズで再刊。 
目次 口絵=参考図版(写本類・32頁)

第Ⅰ書
第一章 段階度数に関する知識について
第二章 降霊術とは何かおよびその諸特性
第三章 天とは何でありどのような質料からなっているか
第四章 図像をなすにあたっての諸天の一般的な比と組み合わせについて
第五章 比率の諸例。像をつくるにあたって必要となるところ
第六章 この世における各人の段階度数について。人は小世界であり、大世界の写しであるということについて
第七章 この世の一々のものはいかなる段階度数にあるか。また本書で明らかにしたい諸他の隠秘な叡知の深淵なることども
第Ⅱ書
第一章 まずこの知識にはどのように到達されるかを明らかにする
第二章 諸天の図像とその秘鑰の数々
第三章 諸惑星、太陽そして月にかかわるすべての作用
第四章 第八天および恒星群の運動について
第五章 諸民族にあってこの知識はどのように区分されており、それぞれの民はどの部分を保持しているか
第六章 図像の諸力能について、またそれはどのようにして獲得されるか。図像はどのようにして諸惑星の力能を獲得し、そのさまざまな注入影響が図像を介してどのようにはたらくのか。つまり降霊術と図像の知識の基礎について
第七章 図像の知識における語法について。またそれがこの知識において占める部分について
第八章 自然の諸事物の秩序について。どのようにしてこの知識に参入することができるか
第九章 諸惑星の援けを借りてつくられる図像の形象および形相の解説
第十章 各々の惑星にふさわしい石の数々および形象の成り立ちについて
第十一章 星座の諸形象とその諸効果について
第十二章 星座の諸形象およびその度数(段階)について、その諸効果に関するインドの所見。いかにしてこの知識の知解に進むか、また上位なる諸星辰の力能を持続的に引き出す手法に関する彼らの見解および顕著な秘鑰の数々
第Ⅲ書
第一章 植物、動物、金属のうちに存する諸惑星の部分について
第二章 上述した三界つまり植物、動物、金属のうちに存する諸星座の部分について
第三章 諸惑星の形象、彩色、模様、燻香について。また諸星座の相の彩色について
第四章 この知識に慣れぬ限り知解できない秘鑰について
第五章 動物たちの中にある力能の解明およびこの知識に欠かせない著しい知見。またいかにして諸惑星の霊を形象と燻香によって引き出すかについて
第六章 惑星の霊を自然の事物から採り出す大いなる業。そして図像とは何か、またこの力能を獲得するための手法について
第七章 諸惑星の力能を引き寄せること(誘引)およびそれらといかにして語り合うか、いかにその諸効果は惑星ごとに、形象、供物、祈禱、燻香、請願題目ごとに区分されるかについて。またそれぞれの惑星に必要とされる天界の状況について
第八章 ナバテアの民が太陽および土星に願上する祈禱の様式。それらの霊とどのように語り合うか、およびそこから引き出される効果について
第九章 一々個別の惑星から力能を引き出す方法と、そうした個々の力の霊の指名およびその名辞による操作について
第十章 諸惑星の霊の効果を調合物に込め、またその作用の損ないを祓う方法。降霊術の奇瑞について。惑星の霊への実修に用いる食物、燻香、塗布剤、香について。そして惑星の効果また目に見えない作用について
第十一章 図像がさまざまな事物に及ぼす効果。事物が在るところとは異なった視覚における諸変化、睡眠時、覚醒時の薬毒による影響およびその治療法について
第十二章 この知識に必要とされる諸規範について
第Ⅳ書
第一章 霊の力能と堅牢さはどこから来るのか。また覚知と知性のはたらきの特性とは何であり、霊の特性とは何であるか、身体の、魂の特性および諸差異について
第二章 なぜ月の霊の活力はそれより下位なるものどもに引き寄せられるのか、また七つの惑星には何をもって燻香をなすべきであるか
第三章 カルデア人たちは深みから何をとりだしたのか、あるいはこの知識の秘鑰の数々およびこれに関して何が語られてきたかについて説かれる
第四章 ここでは図像について、またこの知識の役立つところについてその理拠を求める
第五章 この業にとって必要な十の知識を提示するとともに、いかにそれらがこの知識を援けるか、またこの知識に必要な礎とは何であるかを示す
第六章 いかにして諸星辰の燻香をなすべきかを示すとともに、この知識に必要な成分組成を明かす
第七章 アブバエル・アベンヴァシエによってカルデア語からアラビア語に訳されたカルデアの農事書にみられる降霊術の業について
第八章 いくつかの事物の自然本性からする(固有の)力能について
第九章 コルドヴァの教会で発見されたある書物および王妃フォロペドラの書物に載せられた奇瑞をなす力能ある図像について余すことなく述べる
補註 505
付録(『ピカトリクス』を読むために)
『ピカトリクス』大要──M・プレスナーによる亞版梗概 555
解題 中世星辰魔術『ピカトリクス』再発見の途──二十世紀諸賢による所見の紹介(ソーンダイクによる『ピカトリクス』概説/エウジェニオ・ガレン「魔術便覧ピカトリクス」)
補遺Ⅰ 哲学としての魔術──ペッローネ・コンパーニ(「ピカトリクス・ラティヌス」抄)
補遺Ⅱ 像の遡及と典拠の探索──羅版刊行者ピングレー(「『ガーヤット・アル-ハキム』の典拠の幾つか」抄 /「『ガーヤ』と『ピカトリクス』の間Ⅰ:スペイン語異文」抄/「『ガーヤ』と『ピカトリクス』の間Ⅱ:ジャービルに帰される『自然学精華集』」抄)
補遺Ⅲ ピカトリクス分光(『クラテスの書』全訳)
付録註
ピカトリクスあとがき
索引(地界索引・天界索引) 
PDFパンフレット  
備考 『ピカトリクス』とは──
13世紀のスペインでアラビア語から西欧語に移され、そのラテン語訳が、出自不明の魔術便覧として、もっぱら写本で読み継がれた秘書。20世紀初頭、翻訳の原典となったアラビア語文献が特定されたことをきっかけに、ワールブルク研究所の俊英たちによってテクストの整備が進められ、1960年代以降ようやくその全容が知られるようになった。その研究史は本書〈解題〉に詳しい。この邦訳により、日本に伝えられた宿曜道との遙かな共振を探る方途も啓かれることだろう。

[訳者]大橋喜之 1955年生まれ。翻訳家。
訳書に、ゼーリ『イメージの裏側』『ローマの遺産』、リーヴス『中世における預言とその影響』、カルターリ『西欧古代神話図像大鑑』、コロンナ『ヒュプネロートマキア・ポリフィリ』、キュモン『ゾディアック』(ともに八坂書房)などがある。2026年没。

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ISBN978-4-89694-392-4 

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