樹木と名字と日本人

分類 植物 
タイトル 樹木と名字と日本人 
サブタイトル 暮らしの草木文化誌 
著者 有岡利幸[著] 
ページ数 272(カラー32)頁 
判型 四六判・上製 
定価 2,970円(本体2,700円) 
内容 樹の名前を名字にしてしまうほど、
日本人は樹木が大好き!?


独自の調査で姓・名字を分析し、古来より樹木を生活の中に取り込んで利用し、愛してきた日本人の特性を浮き彫りにする「樹木大好き日本人の名字」をはじめ、アケビ、ムベ、アザミ、ナノハナ、ガンピ、トチノキなどにまつわる興味深い話題を満載。植物文化史の第一人者による、好評『花と樹木と日本人』に続く草木エッセイ第二弾!! 図版多数。 
目次 第一章 アケビ:大口開ける秋の恵み
アケビの語源/アケビの地方名/アケビの花の遊び/アケビの実を食べる/アケビ蔓の加工/アケビ果実の栽培/アケビの昔話

第二章 ムベ:七五三葉をもつ縁起木
ムベは目出度い樹/果実を朝廷に献上/ムベ栽培で町おこし/ムベは単木では結果しない/ムベの句歌/無人島で異常繁殖したムベ
異常繁殖したムベのつる切りとその効果

第三章 アザミ:優美な牡丹刷毛形の花
牡丹刷毛形の美花/日本産のアザミ/アザミの語源と方言/薬用のアザミ/禁裏アザミを食用に栽培/葉と茎を食べる/根と山ゴボウ/アザミの花の品種/アザミの詩歌

第四章 ナノハナ:晴れやかな春色の花畑
菜の花とはどんな花か/種子から油を搾る/菜の花の句歌/菜の花の絵画と詩歌/菜の花プロジェクトの発展

第五章 ガンピ:千年生きる紙の原料
雁皮紙は千年保つ/雁皮の古名と方言/雁皮の語源カニヒからガンピへ/雁皮の生育地/雁皮紙/紙原料の雁皮/福井県五箇村の鳥の子紙

第六章 ミツマタ:一万円札を生みだす樹皮
半球状のミツマタの花/ミツマタ製紙幣のはじまり/局納みつまた/ミツマタ栽培地は焼畑/焼畑栽培のミツマタの収量/三椏皮の安定供給策/紙幣用三椏皮を外国に頼る

第七章 トチノキ:谷間が縄張りの山のヌシ
トチノキは水湿を好む/トチノキの花と果実/トチの語源と漢字表記/トチの民俗と方言/トチノキの巨樹/東北地方のトチノキ巨木
トチノ実の利用/トチノキの幹や葉などの利用

第八章 気比の松原とマツタケ
海岸砂浜に松が生える/気比の松原とアカマツ/マツタケ発生はアカマツ林のみ/気比の松原のマツタケ/気比の松原には松露も生えた

第九章 樹木大好き日本人の名字
枚方市民は三の数字好き/名字は樹木名が草本名より多い/庶民の名字は明治初期から/最も著名な樹木は松─針葉樹の名字/橘姓は天皇から授与された─常緑広葉樹の名字/藤原氏とのつながりを示す藤、一里塚に植えられた榎─落葉広葉樹の名字/近世の人びとと樹木の交わり

第十章 日本人の生活習俗と樹木
門松/松竹梅/屋敷林/食と樹木 
PDFパンフレット  
備考 【著者】有岡利幸(ありおか・としゆき)
1937年、岡山県に生まれる。1956年から1993年まで大阪営林局で国有林における森林の育成・経営計画業務などに従事。1973から2003年三月まで近畿大学総務部総務課勤務、2003年から2009年まで(財)水利科学研究所客員研究員。1993年第38回林業技術賞受賞。
著書:『森と人間の生活─箕面山野の歴史』(清文社、1992)、『ケヤキ林の育成法』(大阪営林局森林施業研究会、1992)、『松と日本人』(人文書院、1993、第47回毎日出版文化賞受賞)、『松─日本の心と風景』(人文書院、1994)、『広葉樹林施業』(分担執筆、(財)全国林業改良普及協会、1994)、『松茸』(1997)、『梅Ⅰ・Ⅱ』(1999)、『梅干』(2001)、『里山Ⅰ・Ⅱ』(2004)、『桜Ⅰ・Ⅱ』(2007)、『秋の七草』『春の七草』(2008)、『杉Ⅰ・Ⅱ』(2010)、『檜』(2011)、『桃』(2012)、『柳』(2013)、『椿』(2014)、『欅』(2016)(以上、法政大学出版局刊)、『つばき油の文化史』(雄山閣、2014)、『資料 日本植物文化誌』(2005)、『花と樹木と日本人』(2016)(以上、八坂書房)

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ISBN978-4-89694-244-6 

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