中世教皇史

分類 歴史・民族・宗教 
タイトル 中世教皇史 
サブタイトル [改訂増補版] 
著者 ジェフリー・バラクロウ[著]/藤崎衛[訳] 
ページ数 384頁 
判型 A5判・上製 
定価 4,180円(本体3,800円) 
内容 教皇権を「本質的には中世ヨーロッパで生まれた」ものと喝破、西欧中世の実社会の動向の中にその興隆と衰退の実態を見定め、「ヴァティカン以前」の教皇と教皇庁の本質を物語性豊かに描き出す。古代から現代まで連綿と続く教皇・教皇庁の歴史を語る上で欠かせぬ名著、訳註や巻末の文献案内・教皇一覧を増補した待望の新版。図版多数。

……本書の意義について繰り返すことはしないが、今回読み直してみて、人物研究の難しさと面白さにあらためて気づかされたので、少しばかり感慨を述べてみたい。……彼の人物評は、一方で中世史や教皇史に関する専門家としての該博な知識に、他方で卓越した文明史観に、しっかりと支えられている……。学術的な欲求を満たしてくれつつ、かつ通して読んで面白い、このような中世教皇史の本は他にそうあるまい。/旧版のあとがきでは、個々の教皇の事績の単なる寄せ集めとは異なる「教皇権」を描きだす本書の特長を指摘したが、バラクロウは個々の教皇たちの果たした意義についても豊かに語っているのだということを、今回のあとがきでは強調しておきたい。(改訂増補版へのあとがき) 
目次 第1章 始まり
1ローマ司教/2ローマ帝国下の教皇権/3教皇権の解放
第2章 中世教皇権の勃興
1教皇権とフランク人/2西欧人とローマ/3皇帝権と教皇権
第3章 改革の時代
1改革運動の始まり/2グレゴリウス七世と叙任権闘争/3教皇政府の発展/4十二世紀の教皇たち
第4章 教皇君主制
1中世教皇権の危機/2教皇の「バビロン捕囚」/3大シスマ(教会大分裂)
第5章 新時代の幕開け
訳者あとがき
改訂増補版へのあとがき
歴代教皇一覧(増補あり)/文献案内(増補あり)
 
PDFパンフレット  
備考 【著者】ジェフリー・バラクロウ(バラクラフとも)
Geoffrey Barraclough
1908-1984
歴史家(中世史、現代史)、オックスフォード大学教授。
R. W. サザーンの衣鉢を継ぎ、研究論文の他に一般読者向けの著書を数多く手がけた。『転換期の歴史』(社会思想社、1964)、『現代史序説』(岩波書店、1971)、『図説キリスト教文化史』(編、全3巻、原書房、1993年)など、主著のほとんどが邦訳されている。

【訳者】藤崎衛(ふじさき・まもる)
1975年生まれ。東京大学文学部助教。
著書に『ヴァチカン物語』(新潮社、塩野七生・石鍋真澄と共著)、『中世教皇庁の成立と展開』(八坂書房)など。

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ISBN978-4-89694-282-8
C0022
 

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