| 分類 |
動物・昆虫 |
| タイトル |
水の中のダンゴムシ |
| サブタイトル |
あなたの知らない等脚類の多様な世界 |
| 著者 |
富川光著 |
| ページ数 |
156頁 |
| 判型 |
A5判・並製 |
| 定価 |
2,640円(本体2,400円) |
| 内容 |
土の上だけじゃない? 故郷は水の中で、今も水中で暮らす種が沢山いるダンゴムシの仲間(等脚類)の多様な生きざまや進化の歴史を、自身の研究と体験を交えて面白く紹介し、ディープな世界へと誘う。水中でも見事な丸まりを見せるオガサワラコツブムシ、岩を囓って島を消滅させるナナツバコツブムシ、国宝・世界遺産「厳島神社」の海上に立つ大鳥居がキクイムシとフナクイムシの食害を受けて大ピンチ、お馴染み深海のオオグソクムシを味噌汁にして食べてみた、などなど。 |
| 目次 |
第1章 ダンゴムシはエビ・カニのなかま
1. ダンゴムシはムシなのか
2. ダンゴムシは昆虫にあらず
3. 「はらわた」じゃなくて「せわた」:ダンゴムシの体のつくり
4. なぜ丸くなるのか
5. 水の中にもダンゴムシ
★コラム:江戸時代から続く高級食材「スイゼンジノリ」とは
第2章 ふるさとは水の中
1. 母なる海
2. 塩分の壁を越えて
3. 日本海の形成は淡水域での多様化を促進したのか
4. 水際のフナムシ
5. そして陸上へ
第3章 水の中のダンゴムシ
1. 二つ折りに丸まる奇妙な「ヒラタウミセミ」
2. 聖地巡礼
3. 139年ぶりの新種
4. ダンゴムシの腹面にすむダンゴムシ
5. 手に入る深海のアイドル「オオグソクムシ」
6. 世界最大のダンゴムシ「ダイオウグソクムシ」
第4章 島を消滅させるダンゴムシ
1. 瀬戸内海に浮かぶ「消えゆく島」
2. 木材や岩に穿孔する生きものたち
3. 海上の神殿の受難
4. 岩を掘るのは誰だ?
5. コツブムシが島を消滅させる!?
★コラム:ナナツバコツブムシとシーボルト
第5章 ダンゴムシの楽園:小笠原諸島
1. 東洋のガラパゴス
2. 小笠原諸島はダンゴムシの楽園
3. 海洋島の淡水域にすむ生きものたち
4. オガサワラコツブムシはいま
5. 次々に見つかる新種
6. 父島の新種コツブムシ
7. 絶滅の歴史と保全に向けて
★コラム:デンドロカカリア
第6章 分類学のすすめ
1. 生物多様性と分類学
2. 分類学の父「リンネ」
3. 生物の名前:学名
4. 生物の名前:和名
5. 学校教育における分類の学習
6. ぼくらが新種を記載する理由
★コラム:ピアノ曲になったダンゴムシ |
| PDFパンフレット |
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| 備考 |
◉著者
富川 光(とみかわ・こう)
広島大学教育学部・大学院人間社会科学研究科教授、博士(理学)。ペルー国立カハマルカ大学名誉博士。専門は動物系統分類学、生物教育。
1978年東京都国分寺市生まれ。幼いころに、母親がアゲハチョウの幼虫が付いている山椒の苗木を買ってきてくれたことをきっかけに生物好きになる。
著書に『ヨコエビはなぜ「横」になるのか』(広島大学出版会 2023年)、共著書に『奇跡の清流銚子川 もっと知りたい! 見えないものが見える川 NHKスペシャル』(山と渓谷社 2019年)などがある。
趣味はバイオリン演奏。
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ISBN978-4-89694-383-2 |