植物の名前の話

分類 植物 
タイトル 植物の名前の話 
サブタイトル  
著者 前川文夫著 
ページ数 184頁 
判型 四六・上製 
定価 2,200円(本体2,000円) 
内容 日本植物学の重鎮であった著者が、植物学はもとより言語学・民俗学など幅広い視野から、謎ときにも似た筆致で綴った植物名の語源考。植物の名前を通して、日本人の生活史の側面を探る。 
目次 1 植物の語源の探究法について──アケビとアザミとアセビの語源
2 アセビと馬酔木の名の話
3 ソバとタチソバ──語源とその変遷の一考察
4 桃の信仰からみたモモの概念とその語源
 第一部 桃の信仰
1 古代日本の桃
2 桃の威力
3 桃と葦と鶏との結びつき
4 桃の威力の神格化と桃板の変貌
5 桃の信仰の日本への渡来とその変形
6 桃の代用植物の種類
 第二部 モモの概念
7 モモとナシとクリ
8 モモの最初の基準はヤマモモ
9 粒面のモモと滑面のタマモモ
10 新来のモモ、すなわち桃
5 万葉のあずま歌の一背景
年越しの春聯と門神
モモとニワトリとアシ
オッカド棒とモモの信仰
万葉東歌とモモの信仰
6 柏をカシワということについての民俗植物学的考察
7 弥生式土器のふかし形態に付随する民俗植物学的考察
食糧をふかすための弥生武士器の三つ組セット
関連するイブキの植物形態学的な特徴
柏とカシワとの関連からする民俗植物学的な事実
万葉集におけるカシワの漢字の使い分けについて
イブキの語源的な考察
イブキの現在の分布上の特異性
8 シコリの発掘
9 オシャグジデンダとエノキ──その民俗と語源
10 カタカゴの正体
11 莱のつく名前若干について
12 実の三態──モモとクリとナシ
13 ミからビ
14 対馬の植物方言
15 植物の語源あれこれ
食用果実と食用貝との関連を暗示する名
赤の字のつく植物名
小川由一先生と植物語源
タタラメという植物
コメに関連した植物語源─シャク、トボシガラ、タイトゴメ
イワタラとツチタラ
ソクシンラン、ノギラン、トウゲヒバの語源
タイトゴメとトボシガラの名の由来
黴という字のもとの意味
天然記念物サコウ松の名について
チャランの語源
ヤマモモとフトモモの語源
カシワと柏餅─なぜ柏の字が使われるのか
Rafflesiaと燭臺蒟蒻との土語の暗号
イチシとイタドリとの関連
タケニグサの語源
オクシモハギ(置霜萩)の由来
モモの仮説
クスドイゲの語源
カンコノキの語源私考
ナナメノキとクロガネモチの語源
リョウブの語源はソバノキか?
ツマトリソウ(褄取草)の語源
シャシャンボの方言ワクラについて
イケマおよびその方言コサの語源
ツキネとオハギの語源
アブラガヤの語源
ビロウとアジマサの語源の紹介
ヒガンバナを石蒜というわけ
ヒガンバナの方言シロエ
シコリはアイヌ語である
モモというヤマモモの琉球方言
16 植物語源考
イブキ/コノテガシワ/ヒトリシズカ/カシワ/マテバシイ/コマクサ/ウツギ/サンカヨウ/チングルマ/ワレモコウ/アシタバ/ハナイカダ/クサレダマ/ナンバンギセル/クチナシ/ハマゴウ/オミナエシ/コウボウムギ/ギボウシ/ハクサンチドリ 
PDFパンフレット  
備考 著者略歴
前川文夫(まえかわ・ふみお)
1908年生。東京大学理学部植物学科卒。東京大学名誉教授。
専攻──植物形態学、植物系統学。
主要著書──『原色日本のラン』誠文堂新光社、
『日本の植物区系』『日本固有の植物』玉川大学出版部、
『日本人と植物』『植物の進化を探る』岩波新書、
『植物入門』『植物の名前の話』『植物の形と進化』『植物の来た道』『日本の植物と自然』八坂書房、他。
1984年他界。

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ISBN978-4-89694-651-2 

掲載図版1

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